304、304L、316、316Lステンレス鋼の違いと選び方

Update:2024 06,Sep

ステンレス鋼材料は工業製造において重要な役割を果たしており、304、304L、316、316L は重要なモデルの 1 つです。これらの材料には、組成、性能、用途に顕著な違いがあり、さまざまな使用事例に適しています。

304と304Lの違い

304 と 304L の主な違いは、炭素含有量にあります。 304L は低炭素ステンレス鋼に分類され、炭素含有量は 0.03% 未満です。標準の 304 と比較して、304L は耐食性が向上しており、特に 450 ～ 860°C の温度範囲内で炭化クロムの析出による鋭敏化を効果的に防止し、溶接時の粒界腐食を軽減します。また、304L はコストが若干高い分、304 に比べて溶接性が優れています。

316と316Lの違い

316 と 316L の主な違いは、カーボン含有量と耐食性にも関係します。 316L は炭素含有量が低いため、特に海洋環境において優れた耐食性と耐酸化性を備えています。さらに、316L は優れた溶接性を備えているため、多層溶接に適しており、通常、溶接後の熱処理は必要ありません。

304 ステンレス鋼と 316 ステンレス鋼の選択方法

一般的な耐食用途では、304 ステンレス鋼のほうがコストパフォーマンスが高く、価格も低いため、好んで選択されます。ただし、使用環境により塩化物イオン腐食に対する耐性や耐熱性が求められる場合には、316ステンレス鋼が最適です。これは 316 に 2 ～ 3% のモリブデンが含まれているためで、塩化物による腐食に対する耐性が大幅に向上すると同時に、高温強度とクリープ性能も向上します。